2019年のセ・リーグの新人王。今年は非常にレベルが高いですね。
ヤクルト・村上宗隆選手と阪神・近本光司選手の一騎打ち。同じ野手ですが、全くタイプの違う選手。比較の仕方が難しくなっています。
今回は、2019年のセ・リーグの新人王はズバリ誰なのか？を予想してみたいと思います。
①ホームラン数
まず、村上宗隆選手のアピールポイントを見ていきます。一番は、なんと言ってもホームラン数でしょう。ホームランは「野球の華」ですからね。インパクトは絶大です。
9月25日現在、残り1試合を残して、村上選手のホームラン数は「36」。40本の大台到達は難しいですが、セ・リーグではホームラン数はソト（DeNA）の42本、坂本（巨人）の39本についで3位です（追記：最終的に36本塁打でリーグ3位になりました）。
ー追記ー
2019年の村上選手の最終成績は次のようになりました。
143試合 打率.231 36本塁打 96打点
ホームラン王のタイトルは厳しいですが、36本は堂々たる成績。そして、この数字は高卒2年目までのプロ野球の過去成績を更新する勢いです。次のようになっています。
高卒2年目までの30本塁打以上の過去成績
1位 中西太 西鉄 高卒2年目 20歳 36本塁打
1位 村上宗隆 ヤクルト 高卒2年目 19歳 36本塁打（9月25日時点）（追記：シーズン最終成績も36本塁打）
3位 清原和博 西武 高卒1年目 19歳 31本塁打
高卒2年目までで、過去に30本塁打以上した選手は2人のみ。中西太選手と清原和博選手だけだったんですね。これに加わったのが村上選手。残り1試合を残して、1位の中西選手に並んでいます。
中西太選手も、清原和博選手も球史に名を残す名選手。そんな選手に並ぶ、追い越す成績を挙げた村上選手のインパクトは強烈です。
②打点
村上宗隆選手のもう一つのアピールポイントは打点です。9月25日現在、残り1試合を残して「96」。セ・リーグでは1位のソト（DeNA）選手の106、山田哲人（ヤクルト）に次ぐ3位。
ー追記ー
シーズン最終成績も96打点でリーグ3位になりました。
タイトル獲得は難しいですが、「96」も堂々たる数字。残り1試合で4打点を稼ぎ大台の100打点を超えれば、新人王は当確でしょう。毎年、100打点を超える選手は12球団で数人しかいませんからね。
また、高卒2年目までの打点の記録は中西太選手の「86」。中西太選手は、その年、打点王を獲得しました。村上選手の打点王は厳しい状況ですが、中西選手の数字は超えています。これも、インパクトは大です。
①安打数
近本光司選手の1番のアピールポイントは安打数でしょう。セ・リーグの新人選手の最多安打記録で1位になりました。次のようになっています。
1位 佐々木信也 高橋 1956年 180安打
2位 笠原和夫 南海 1948年 160安打
3位 近本光司 阪神 2019年 158安打（9月25日現在）
：追記：シーズン最終成績は159安打になりました。
4位 源田壮亮 西武 2017年 155安打
5位 長嶋茂雄 巨人 1958年 153安打
6位 京田陽太 中日 2017年 149安打
7位 河内卓司 毎日 1950年 147安打
8位 榎本喜八 毎日 1955年 146安打
9位 高橋由伸 巨人 1998年 140安打
10位 江藤慎一 中日 1959年 139安打
セ・パ両リーグでは現状、3位ですが、セ・リーグでは1位。残り3試合ありますから、2位も視野に入っています。
また、近年では2017年の源田壮亮（西武）、京田陽太（中日）が新人王になっています。源田が155安打、京田が149安打。近本は二人を超えました。これも、新人王に追い風となるのではないでしょうか？
②盗塁数
近本選手のもう一つのアピールポイントは盗塁数です。9月25日現在、セ・リーグの盗塁数は次のようになっています。
1位 近本光司（阪神） 36個
2位 山田哲人（ヤクルト） 33個
3位 大島洋平（中日） 30個
阪神と中日は残り3試合、ヤクルトは残り1試合残しています。近本選手の盗塁王の可能性は高いです。
ー追記ー
シーズン最終成績も36個で盗塁王になりました。
近本選手が盗塁王になった場合、これは、かなりのアピールポイントになると思います。なんと言っても、リーグの1位ですからね。タイトルを取るというのは、新人王にかなりの追い風になるでしょう。
ヤクルト・村上宗隆選手、阪神・近本光司選手のそれぞれのアピールポイントを書いてみましたが・・・。両選手は同じ野手ですが、選手としてのタイプが全く違います。
村上選手は長打力が売りの選手。近本選手は俊足で安打数が多い選手。それぞれ、異なる長所を持った選手です。
同じようなタイプの選手でしたら、同じ項目の数字での比較はし易いでしょう。しかし、ホームラン・打点と安打数・盗塁数の比較。比べるのが難しいです。
最終的に、ヤクルト・村上宗隆選手と阪神・近本光司選手のどちらが新人王にを取るのか？です。ズバリ、打点100を超えたら村上選手が、盗塁王を取ったら近本選手が新人王に輝くのではないか？と思います。
村上選手は40本塁打か100打点のどちらかを超えればと思ってました。後1試合で4本塁打の40本塁打は厳しい状況です。可能なのは、後1試合を残して4打点の100打点。それを超えればインパクトは絶大に。
一方の近本選手は盗塁王が取れるか？安打数も素晴らしいですが、あくまで新人の記録。タイトルではありません。盗塁王のタイトルが取れれば、セ・リーグで一番盗塁が多かったわけですから。これは、何より大きな勲章でしょう。
そんな風に考えると、有利なのは近本選手。残り3試合で36盗塁。残り1試合のヤクルト・山田哲人選手を引き離しています。
村上選手は現在96打点。残り1試合で4打点すると100打点。難しいですが可能性はあります。
そんな事から、ズバリ、2019年のセ・リーグの新人王は近本光司選手だと予想します。
ー追記ー
シーズンは終了しましたが、近本選手は盗塁王を獲得。村上選手は40本にも100打点にも到達しませんでした。この事から、新人王は近本選手だと予想します。
ー追記ー
2019年11月26日。セ・リーグ新人王がヤクルト・村上宗隆選手に決定しました。阪神・近本光司選手は新人特別賞を受賞しました。
